SNS感覚で顧客に素早く対応
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、クラウドサービスによって顧客管理を行う「Salesforce(セールスフォース)」を活用した、「リアルタイムチャットサービス」の提供を開始した。コールセンターがチャットによる顧客からの問い合わせに迅速に対応できるのが売り物で、第1弾として第一生命保険に納入。今後は銀行や損害保険業界でも展開する。一連の取り組みにより、効率的な営業を実現するデジタルマーケティング事業の強化につなげていく。
生命保険業界では、オフィスビルのセキュリティー強化によって対面型営業が難しくなったのに加え、若年層がこうした営業を敬遠する傾向が強いこともあって、非対面営業に力を入れる動きが活発だ。銀行や損保業界も同様の課題を抱えており、電話やメールで手続きや顧客からの問い合わせに対応する、コンタクトセンターが果たす役割は一段と重みを増している。
ただ、同センターは電話がつながりにくいのが一般的。また、メールだとリアルタイムでの対応が難しいのに加え、人材不足という問題も抱えている。こうした課題を踏まえキヤノンMJは、CS(顧客満足度)向上を支援するため、会員制交流サイト(SNS)のようなスタイルのリアルタイムチャットサービスをホームページ上で行えるようにした。