東芝、2年ぶり中間期営業黒字もなお不安 市場の信用は遠く

東芝の2016年度 第2四半期決算会見を終え退席する平田政善代表執行役専務=東京都港区(伴龍二撮影)
東芝の2016年度 第2四半期決算会見を終え退席する平田政善代表執行役専務=東京都港区(伴龍二撮影)【拡大】

 中間期の営業損益が2年ぶりに黒字転換した東芝だが、経営には依然として不安が残る。

 財務の健全性を示す株主資本比率は9月末で7・5%と、半年前に比べて1・4ポイントの改善にとどまった。「平成30年度に10%」とする目標にはほど遠く、財務体質の強化は急務だ。

 事業面では、半導体への依存がいっそう鮮明になっている。967億円の営業利益のうち、半導体などの「ストレージ&デバイスソリューション」は783億円を占めた。これに対し、半導体とともに経営の屋台骨を担う原子力などの「エネルギーシステムソリューション」は、96億円にとどまった。合理化が遅れるテレビ事業は、105億円の赤字だった。

 好調な半導体も、主力商品のフラッシュメモリーでは、韓国サムスン電子が技術的に先行するほか、中国勢の追い上げも激しい。もともと半導体は価格変動に左右されやすく、過度の依存は新たな経営の不安定要因となりかねない。

 東芝は不正会計発覚を受けて、東京証券取引所から「特設注意銘柄」に指定されている。指定解除に向けた審査の結論が出るのは年明け以降になる見通しで、市場から信認を得るまでには時間がかかりそうだ。

 今後は「不採算事業を中心に構造改革を推し進め、体質改善に取り組む」(平田CFO)として、600億円の費用を投じる方針。復活を遂げるには、徹底した改革が欠かせない。(井田通人)