キリン、シェア挽回へビールてこ入れ “ご当地”一番搾り、来年2割増 (2/2ページ)

地域ごとに味が違うビール「47都道府県の一番搾り」をアピールするキリンビールの布施孝之社長(左)=17日午後、東京都千代田区
地域ごとに味が違うビール「47都道府県の一番搾り」をアピールするキリンビールの布施孝之社長(左)=17日午後、東京都千代田区【拡大】

 巻き返しを図るために今年5月に発売したのが「47都道府県の一番搾り」。地域ごとに味わいが違うコンセプトが受けて販売が好調だった。17年の販売目標は、今年の見込みよりも2割多い320万ケース(1ケースは大瓶20本換算)とした。

 さらに布施社長が「もう一つの軸」とするのが、製法や風味にこだわり小規模な設備でつくるクラフトビールだ。10月には米クラフトビールメーカーへの出資を決めるなど、個性的な商品で勝負に出る。

 とくにビールは「税制改正をにらんで強化する」(布施社長)考えだ。税制改正の議論の中で発泡酒や「第3のビール」の税率が引き上げられる一方、ビールは下げられるとの観測があるためだ。キリンは発泡酒や「第3のビール」の比率が相対的に高く、とりわけ焦燥感が強い。

 ただ、国内ビール市場が縮小を続けるなか、「短期にシェアを取りに行けば消耗戦になる」(布施社長)のは必至だ。「47都道県の一番搾り」やクラフトビールなどで、どれだけ新たな市場をつくり出せるかが、キリンの成否を握る。