国内大手の小売業15社に対し「魚介類の持続可能な調達調査」を実施『お魚スーパーマーケットランキング6』発表

2016.11.21 11:13

Q1:持続可能な調達方針がありますか?
Q1:持続可能な調達方針がありますか?【拡大】

  • Q16:取り扱いをしない絶滅危惧種

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース・ジャパン)は、2016年9月から10月に国内大手の小売業15社を対象とした「魚介類の持続可能な調達調査」を実施し、その結果を評価する『お魚スーパーマーケットランキング6』(注1)を本日11月21日(月)に発表しました。今回の調査では、今年1月に発表した前回の対象企業5社を15社に拡大し、そのうち12社から回答がありました。今回で6回目の発表となる本ランキングは小売業の持続可能な調達を促進すること、消費者への意識啓発を目的とし2011年から毎年実施しています。

<ランキングの主な結果>
● 1位イオン(76.36点)、2位コープネット事業連合 (50.05点)、3位西友 (49.79点)
 前回に引き続きイオンが首位。今回初参加のコープネット事業連合が2位にランクイン。
●下位:9位イズミ/ライフ (5.71点)、11位マルエツ(5.36点)、12位ヤオコー (2.86点)
 イズミヤ、バロー、フジは参加辞退のため回答なし。取り組みの実態は不明。
●12社のうち9社(75%)が明文化された調達方針を持っていない
 「調達方針」は持続可能な調達における根幹にも関わらず、明文化されていない。
●12社すべての企業が、絶滅危惧種のヨーロッパウナギを取り扱わないと回答
 絶滅危惧種の太平洋クロマグロ、大西洋クロマグロを取り扱わないのはコープネット事業連合のみ。
 ※上記点数はグリーンピース・ジャパン独自の指標により算出

水産庁によると、日本近海で資源量や漁獲量等の推移から「資源状態が高位」とされる魚(ゴマサバ、スルメイカ、ブリ、マダラ等)は全体の19%に限られており、「過剰漁業」の問題が深刻です(注2)。その解決策の一つとして注目されているのが、家庭で食べる魚介類の主な購入場所であるスーパーマーケットにおける持続可能な調達方針にもとづいた「サステナブル・シーフード」の普及があげられます。

グリーンピース・ジャパン海洋生態系担当 小松原和恵は「持続可能な調達に向け首位イオンが業界を牽引しています。しかし、今回調査した大手12社のうち9社に明文化された調達方針がなく、日本市場の取り組みに遅れが目立ちます。2020年東京五輪を控え、日本のサステナビリティへの取り組みを世界が注視しています。類まれな魚食文化を持ち、世界最大規模の魚介類消費国・輸入国として『サステナブル・シーフード』を推進するチャンスです。消費者が責任をもって調達されたお魚を食べたいと伝えることが、小売業の取り組みを加速させる鍵です」と訴えました。

注1)「お魚スーパーマーケットランキング6」ウェブサイト act-greenpeace.jp/ocean/ranking6/
ブリーフィング資料 www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/20161121_Ranking6.pdf
注2)水産庁「平成27年度我が国周辺水域の資源評価」www.jfa.maff.go.jp/j/press/sigen/151030.html

【調査概要】
◇調査方法:アンケートおよび回答票を送付
◇調査期間:2016年9月23日(金)~10月21日(金)
◇調査対象:売り上げ、店舗数、関連企業などを総合的に判断し業界の大手を選出。
イオン、イトーヨーカドー、イズミ、イズミヤ、オークワ、コープネット事業連合、西友、バロー、フジ、平和堂、マルエツ、ユニー、ライフ、ラルズ(50音順)
◇調査項目:調達方針、持続可能性、トレーサビリティ、イニシアチブ(普及活動)、絶滅危惧種

1、9社(75%)が明文化された調達方針を持っていない
持続可能な調達の根幹である調達方針ですが、明文化しているのはイオン、コープネット事業連合、イトーヨーカドーの3社のみです。9社(75%)の企業が明文化された調達方針を持っていないことが明らかになりました。5社(42%)の企業は、明文化されていない「何かしらの調達方針がある」もしくは「持続可能な調達を試みている」と回答しましたが、方針は明文化することで初めてバイヤーやサプライヤー、そして消費者と共有することが可能になります。明文化された調達方針のない5社(オークワ、西友、マルエツ、ユニー、ラルズ)及び全く用意のない4社(イズミ、平和堂、ライフ、ヤオコー)は至急対策が必要です。

2、12社(100%)が絶滅危惧種のヨーロッパウナギを取り扱わないと回答
サステナブルな調達をする上で、取り扱うべきでない魚の筆頭が絶滅危惧種です。絶滅危惧種の取り扱いについて聞いたところ、12社(100%)がヨーロッパウナギの取り扱いをしていないと回答。今や資源量が2.6%という危機的状況にある太平洋クロマグロ、そして大西洋クロマグロについて取り扱わないことを決めているのは、コープネット事業連合に限られるという結果になりました。

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