第一生命、一時払い終身保険の販売再開 「トランプ相場」で市況改善

 第一生命ホールディングスは22日、銀行の窓口で販売する貯蓄性の高い一時払い終身保険の提供を再開する方針を明らかにした。日銀によるマイナス金利政策の導入後、同様の商品の販売再開は初めて。日銀が超長期金利の下がり過ぎを防ぐ新しい金融政策を始めたことに加え、米大統領選後の「トランプ相場」で市況が改善したのを受け判断した。

 傘下の第一フロンティア生命保険が12月、一部商品の販売を再開する。75歳まで加入できる予定利率の保証期間が20年の商品を中心に検討している。今月末時点の市場金利を見た上で、正式に決める。

 6月に英国が欧州連合(EU)離脱を決定して以降、高齢者の間で高まっていた「リスクを抑えて確実に資産を増やしたい」というニーズに対応する。同社は来年3月末までに、数百億円規模の加入を見込む。

 日銀が1月にマイナス金利政策の導入を決めて以降、国債利回りは全ての期間で大幅に低下している。保険会社は運用難に陥り、一時払い終身保険の販売休止が相次いでいた。