ソラストは1965年に日本初の医療事務教育機関として創業し、病院経営サポート、介護、保育へと事業領域を拡大してきた。92年、ジャスダック市場に新規株式公開し、その後東証2部に昇格したものの、2012年に自社買収(MBO)によって非上場会社に。4年間の人材育成・採用強化などの事業改革を経て、今年6月、再び東証1部に上場した。石川泰彦社長は「医療事務・介護業界のリーダーとして信頼される会社を目指す」と意気込む。
--女性の比率が90%以上を占めている
「契約社員も含めて2万5000人のうち2万4000人強が女性だ。ほとんどが1500カ所以上の医療機関の取引先や、200カ所以上の介護事業施設の現場で働いている。子育てや介護など家庭の事情による離職も多く、毎年6000人以上を採用している。女性社員の多くは家庭と仕事を両立させようと、自宅近くの職場で働きたいというニーズが強く、働き方も多岐にわたっている」
--具体的な女性の活用策は
「以前は医療事務の志望者には有料の講座を受講してもらい、資格取得後に採用するのが業界として一般的だった。しかし、受講生の減少で人材難になったため、採用方法を転換した。いまは採用した後に勤務先となる病院でeラーニング教材を使って医療事務講座を受講してもらっている。映像による講義は従来に比べ、講師の質のばらつきがなく学習効果も高い。資格を取得できれば報奨金が支給されるため実質無料になる。子育てや親の介護による休職・復職への要望にも柔軟に対応している」