【福島発 輝く】ワンダーファーム 地域潤す農業活性化 (1/4ページ)

2016.12.1 05:00

ワンダーファームのレストラン「森のキッチン」。地元農家の野菜も使うなど、地域とのつながりを大切にしている=福島県いわき市
ワンダーファームのレストラン「森のキッチン」。地元農家の野菜も使うなど、地域とのつながりを大切にしている=福島県いわき市【拡大】

  • 元木寛社長
  • 「森のキッチン」のランチ

 ■トマトブランドにも注力

 JR四ツ倉駅(福島県いわき市)から車で北西に約10分。里山に隣接する大きなハウスが目に入る。2棟あるハウスでは、ワンダーファーム(WF)と、JR東日本などと設立したグループ会社が11種のトマトを栽培している。苗木は計3万8000本。苗木は毎年植え替えをするが、時期を少しずつずらして作業をするので、1年中栽培・収穫ができる。今年の収量は1400トンを見込む。

 ◆土使わず計画生産

 WFは、トマト栽培に全く土を使わない。「スリランカ産のヤシがらに植えた苗木に、養分を含んだ溶液を与える『点滴溶液栽培』という方法を採用している」(営業推進課の井上玲奈さん)。この技術は、元木寛社長の義父が1990年にオランダから導入し、改良を加えたものだ。ハウス内温度や湿度、溶液量の管理などは、基本的にコンピューター制御だ。難しい土作りなどの作業負担をなくせる上、トマトの生育状態をベストにコントロールすることで、計画的な生産が可能になるという。

 効率化を徹底的に追求するが決してそれ一辺倒ではない。

 「農業活性化、農業を改善することが当社の根本的な考え方。だから『自分たちだけが良ければよい』とは考えていない。地域全体が潤ってこそ、農業を活性化できると思っている」と元木社長は強調する。

 併設のビュッフェ式レストランで使う野菜を、近隣農家から仕入れたり、直売所で販売したりしているのも、これまでの信頼関係や連携を保つためだ。古くから地元に根付いた農業と、近代的な農業の融合に、今後の農業の活路を見いだそうとしているのだ。

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