台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下で経営再建中のシャープは2日、平成29年度に広島県内の工場を再編する方針を固めた。スマートフォンなど通信事業を行う広島工場(東広島市)は2拠点を1拠点に縮小。検討していた、発光ダイオード(LED)など電子部品を製造する三原工場(三原市)を閉鎖して福山工場(福山市)に集約する経営効率化策も実行に移し、三原工場の従業員約300人は配置転換する。
また、シャープは鴻海精密工業と共同運営する液晶パネル関連の製造・販売会社「堺ディスプレイプロダクト」(堺市、SDP)について、増資の検討に入った。液晶パネル価格の下落により、シャープは28年度に入り、持ち分法適用会社であるSDPの投資損失計195億円を計上しているが、事業拡大に向け財務基盤を強化したい考えだ。