東芝は5日、原子力子会社の米ウェスチングハウス(WH)による米原子力サービス会社の買収をめぐり、売り手である米エンジニアリング大手のCB&Iが起こしていた訴訟について、米裁判所が請求を棄却した、と発表した。
WHは、2015年12月にCB&Iから原子力サービス会社の米CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(ノースカロライナ州)を買収した。しかし、買収後の資産査定で、両社が主張する運転資本の金額に約26億ドル(約2938億円)近い差が発生。東芝によると、差が生じた場合は第三者が判断することになっているにもかかわらず、CB&Iは7月にその差し止めを求める訴えを提起していた。
請求棄却を受けて、東芝では今後、正式に第三者の会計士に判断を委ねる考え。金額が契約時に想定した11億7400万ドル(約1326億円)を下回る場合、東芝はCB&Iから差額を補填(ほてん)されることになる。