【私の仕事】書道用の筆製作・亀井正文氏 天然毛の書き心地1000種類

2016.12.16 05:00

「書道家が求める線を引ける筆を作れるように、毛の量や配合を少しずつ変え工夫を重ねている」と話す亀井正文氏
「書道家が求める線を引ける筆を作れるように、毛の量や配合を少しずつ変え工夫を重ねている」と話す亀井正文氏【拡大】

 「有限会社筆工房亀井」(東京都練馬区)を構え、書道用の筆を作る都知事認定の伝統工芸士。同社の筆は根元まで墨を付ける「さばき筆」だ。人工の毛を使用して作られる筆が多い中、山羊毛(さんようもう)や馬、ミンクの一種のコリンスキーなど動物の毛だけを使い、手作りしている。「自然の毛は筆が割れにくく、線にきれいなかすれが出る」

 筆の毛は円錐(えんすい)形で、毛の根元まで使って書くと太い線に、先の方だけを使うと細い線になる。「美しい円錐形にするため長さを少しずつ変えた7種類の毛を使う」。物差しを当てて、決まった長さに丁寧にはさみで切りそろえる。

 毛の種類によって書き心地や線の印象は変わる。穂先までのびる長い毛に硬い馬を使うときりっとした線が書きやすく、楷書に向く。コリンスキーは筆のまとまりがよく、ハネ・ハライがきれいに書ける。

 筆作りを学んだ父が作った筆を研究して、毛の種類や分量をノートにまとめた。

 太さ0.5ミリ~36センチまで約1000種類の筆を作るが、生育環境で毛の硬さや長さが微妙に変化する。多品種少量で「定番品の400種類は季節が変わっても同じ書き心地になるように、600種類はお客さまの要望に合わせて筆を作る」工夫を常に心がけている。

                   ◇

【プロフィル】亀井正文

 かめい・まさふみ 高校卒業後、板金工として働いていたが25歳のときのけがをきっかけに、筆職人の父親を手伝うようになった。1999年東京都知事認定伝統工芸士。67歳。埼玉県出身。

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