全トヨタ労連もベア3000円以上 統一要求方針、16年春闘と同水準

 トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会(315組合、33万9000人)は19日、加盟労組の幹部が集まる代表者会議を愛知県内で開き、2017年春闘でベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として月額3000円以上を統一要求する方針を確認した。

 来年1月半ばの中央委員会で正式決定する。ベア要求は4年連続で、3000円以上で決定すれば16年春闘と同水準となる。

 主要労組のトヨタ自動車労働組合も、月額3000円以上とする全トヨタ労連の方針に沿って要求案を検討、来年1月末に組合員に提示する予定だ。

 日本の製造業を牽引(けんいん)するトヨタグループは、春闘相場の形成に大きな影響力を持つ。グループ各社は、17年3月期の業績予想で今年初めからの円高による減益を見込んでおり、賃金交渉は難航しそうだ。

 全トヨタ労連の上部団体の金属労協は今月2日、3000円以上のベアを求める方針を決定。自動車メーカーなどでつくる産業別労組の自動車総連も16日、ベア3000円以上を要求する方針案を確認した。