【シリーズ エネルギーを考える】電力自由化は少子高齢化に逆行する (3/6ページ)

2016.12.22 05:00


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  • ≪電気料金推移の国際比較≫単位:円/キロワット時、出典:経済産業省が作成した総合資源エネルギー調査会の参考資料

 「少子高齢化社会では、消費する人間が減り、全体の消費パワーが衰えます。高齢者はお金を持っていても、消費意欲は減退します。すなわち、需要が増えない電力市場に多くのプレーヤーを入れれば、過当競争になるだけです。『電力業界でも競争原理が働く』といえば聞こえは良いのですが、競争が行き過ぎれば、本来電力会社がやるべき発電や送電インフラの維持・強化への投資がおろそかになる恐れもあります。全国の電力会社では、東日本大震災後に原子力発電所が停止したため、代わりに火力発電所を動かすLNG(液化天然ガス)や石油などの追加燃料費が相当かかっています。これは発電コストの8%程度でしかない人件費削減などの電力会社のリストラではまかないきれません。需要が減少する国で競争を起こさせても、電気料金の低廉化や電力の安定供給にプラスに働くことはないと思います」

                   ◇

 ■低所得層の負担は確実に増す

 --電力小売りの全面自由化が始まって約9カ月。どう評価していますか

 「自由化の評価基準は、電力会社の切り替え率です。登録しても実際に事業を行っていない事業者もいますので、新規参入事業者の多寡では評価できません。これまでの切り替え率は16年11月末現在で3.7%程度で伸び率は鈍化傾向にあり、ほとんど自由化の成果は出ていません」

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