--他のサービスと比べて、優位性はどの程度あるのか
「実は人工衛星で写真を撮る場合、緯度や経度を指定しても衛星がその地点に来たときだけしか撮影できない。しかし、われわれのアクセルグローブは50基の衛星で毎日世界中を撮影するため、過去の画像のストックも可能。時系列の変化もわかる。何よりも超小型衛星は既存の大型の衛星よりも製造コストが抑えられているため、データも安く提供できる」
--コストを下げる秘訣(ひけつ)は
「民生品や汎用品を数多く使うことでコストを下げている。信頼性が課題となるが、わが社の超小型衛星はシンプルな構成が特徴。この特徴が生かせるよう、過剰な品質は求めずに独自の信頼性の基準を置いている」
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【プロフィル】中村友哉
なかむら・ゆうや 東大大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程修了。在学中、3基の超小型衛星の開発に携わる。同専攻特任研究員を経て、2008年にアクセルスペースを設立、現職。37歳。三重県出身。
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【会社概要】アクセルスペース
▽本社=東京都千代田区神田小川町2-3-13 M&Cビル7階
▽設立=2008年8月
▽資本金=19億5699万円(資本準備金含む)
▽従業員=17人
▽事業内容=超小型衛星の設計、製造と超小型衛星を使ったソリューションの提案など