東芝、債務超過の恐れも 特注銘柄指定で市場調達の壁高く 「原発リスク」も消えず

2016.12.27 22:38

 東芝の経営再建にブレーキがかかった。米原発子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)を通じて買収した米原子力サービス会社をめぐって巨額の損失を計上することになり、東芝本体が債務超過に陥る恐れがでてきた。東芝は原発事業を経営の大きな柱に位置づけ、平成42年度までに新規受注45基を目標に掲げるが、事故発生時の賠償請求や建設計画の頓挫などのリスクがつきまとい、事業の見直しに迫られる可能性もある。(宇野貴文)

 東芝の綱川智社長は27日の記者会見で、資本増強を検討する考えを表明した。

 しかし、東芝は東京証券取引所から企業統治の改善を促す「特設注意市場銘柄」に指定されており、市場からの調達は現実的に困難だ。

 「国策」である原発事業を大きな柱に位置づけていることから、外資が支援に手を挙げても受け入れにくいという事情もあり、上場廃止に追い込まれるシナリオも想定される。

 また、27年3月末に1兆円以上あった株主資本は今年9月末時点で3632億円にまで落ち込んだ。綱川社長は同時点で7・5%にとどまる株主資本比率を30年度に10%以上に引き上げたい考えだが、達成はますます難しくなった。

 一方、東芝グループは世界の原発でトップシェアの約4分の1を握る。世界で新規建設の300基の市場があると想定し、中国、ロシア勢の台頭でシェアが15%に下がっても45基は受注できると試算する。

 東京電力福島第1原発事故で日本国内の原発新設が見込めないが、二酸化炭素(CO2)削減のニーズや新興国の電力需要が高まるのを背景に商機獲得を狙う。WHは米国と中国で計8基の原発を受注し、着工済み。インドでも6基を建設する計画だ。

 ただ、インドの原子力損害賠償法は、原発事故が起きた場合、原発メーカーが賠償責任を負わされるリスクがある。ベトナムは今年11月、初の原発建設計画を白紙撤回した。トルコやリトアニアでも政情不安や住民の反発で建設計画が頓挫する懸念が絶えない。

 日立製作所、三菱重工業とは原発燃料事業の統合交渉を進め、原子炉についても経済産業省が統合を模索している。綱川社長は会見で、原発事業のあり方について「将来、必要に応じて位置づけを考える」と述べたが、「分社化は考えていない」と強調した。

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