まず目指すべきは「輸出型チャネルビジネス」である。すなわち、輸出を柱としつつも、自分たちが輸出した商品の流通、小売り、消費者動向の全てを把握できるビジネスを推進することだ。
輸出型であっても、チャネルビジネスへ転換することが大事なのである。輸出型チャネルビジネスまで漕ぎ着ければ、現地の市場で5%程度のシェアを取ることも可能だろう。
輸出型チャネルビジネスの次に目指すべきは、その国に工場投資をして、「現地生産・現地販売型チャネルビジネス」を行うことだ。消費財メーカーの場合、究極の理想は現地生産・現地販売である。
日本の消費財メーカーに必要なのは、輸出ビジネスから脱却して、チャネルビジネスを実践することだ。この大転換なくして、海外市場で持続的に高いシェアを得ることはできない。(毎週火曜日に掲載)
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【プロフィル】森辺一樹
もりべ・かずき 海外販路構築のスペシャリスト。10年以上にわたり1000社以上の海外展開の支援実績を持つ。アジア新興国市場の販路構築が専門。海外市場開拓コンサルタントの第一人者として活躍中。“アジアで売る”ためのノウハウをネットラジオで無料配信中! www.spyderagent.com/podcast
>>森辺氏のツイッターは @kazukimoribe