■「つながる」軸にIoTなど設備投資
--米国の次期大統領にトランプ氏が決まり、為替や株も動いている。今年の見通しは
「英国の欧州連合(EU)離脱(Brexit=ブレグジット)にトランプ氏など、何が起こるか分からない。固定観念を持たず、全てのデータを見るというのが昨年の教訓だ。為替も1ドル=100円から120円の幅で振れるものだとして準備したい」
--本格化していくブレグジットの影響は
「鉄道事業や原子力発電所など(日立が)英国中心でやっていることについて輸出面で心配されていると思う。鉄道はイタリアの会社を買った拠点がある。日立の事業がどうこうより、逆にEUと英国の間の貿易に今後障壁ができることで、EU圏全体の景気のスローダウンのほうが心配だ」
--原子力事業の統合交渉はどういう状況か
「組織の統合と言った覚えはない。原子力事業に何十年も携わってきて、東日本大震災が起きた。廃炉処理を含め1000人以上の作業員が現地に出ている。一度原子力事業をやった企業は最後まで責任を負う。そのためにも、ずっと赤字のままでは続けられない。いろんな方向性で事業を考える必要があるということだ」