イラン油田獲得に再挑戦! 帝石など日本勢5社が交渉 不安材料は「トランプ政策」

2017.1.4 21:49

 国際石油開発帝石(INPEX)など日本企業5社が、イラン南西部の大規模油田「アザデガン油田」などの開発を目指しイラン国営石油(NIOC)と本格交渉に入ることが4日、分かった。INPEXは米国の制裁強化で同油田から撤退に追い込まれた経緯があり再参入への期待が強い。

 NIOCはイラン国内の油ガス田開発事業への入札参加資格を認める29社のリストを年明けに示した。日本勢はINPEXのほか石油資源開発(JAPEX)、伊藤忠商事、三菱商事、三井物産が入った。

 INPEX関係者は既にアザデガン油田などの現地調査を進めていることを認め、「情報収集をしている段階だ。入札に参加するかを含めて検討している」と説明した。

 海外勢ではフランスのトタル、英オランダのロイヤル・ダッチ・シェルといった資源メジャーや、ロシア政府系天然ガス企業のガスプロムなどが資格を得た。

 中東最大級とされるアザデガン油田の推定埋蔵量は約260億バレルに上る。欧米による対イラン制裁の解除を踏まえ、今春にも参入企業の国際競争入札が行われ、夏ごろには結果が出るとみられている。

     ◇

 経済制裁で撤退を余儀なくされたアザデガン油田などイランの油ガス田開発に日本企業が再挑戦する。自主開発の“日の丸油田”をイランで広げられればエネルギーの安定供給に大きな効果がある。ただ、資源メジャーと激しい競争を強いられる上、トランプ次期米大統領は対イラン制裁解除に道を開いた核合意について見直しを掲げており、再び開発が困難になる不安も残る。

 「イランは原油埋蔵量で世界4位、天然ガスで世界1位の資源大国。魅力的な市場だ」。大手商社幹部は権益確保に意欲を示す。

 イランは制裁で失った油ガスの市場シェアを取り戻すため老朽化した生産設備の更新・増強を急ぎ、海外の資金や技術を誘致しようと熱心に働きかけている。

 なかでも注目が集まるのはアザデガン油田の国際競争入札だ。イラン政府は日本の技術力への期待が大きく、かつて権益を持っていたINPEXは当時の知見を再活用できる強みもある。

 ただ、世界市場で圧倒的な影響力を持つメジャーとの競合は容易ではない。日系各社は他の油ガス田の権益確保も視野に入れ、まずは同じ土俵に上がった段階だ。アザデガン獲得に向け“日の丸連合”を組む案も浮上している。日本政府も昨年、イランと投資協定を結び、総額100億ドル(約1兆1800億円)の投資資金を用意するなど企業の進出を側面支援している。

 アザデガン油田の開発をめぐりINPEXがイラン側と合意したのは2004年。資源を海外に頼る日本にとって重要な権益だったが、核兵器開発疑惑で制裁圧力を強める米国への配慮で10年に撤退を迫られた。

 その後、日本が引いた間隙を突き中国石油天然ガス集団(CNPC)が参入したものの、イラン石油省は「開発の遅れ」を理由に14年には契約解除を発表した。中東最大級の同油田は今でも大半が未開発とみられ、核合意を契機にした今回の再交渉は雪辱を果たす絶好の機会となる。

 一方、油ガス田開発への参入はイランの核開発制限と引き換えに国際社会が制裁を解除することが前提だ。しかし、トランプ氏は米大統領選で合意破棄を公約しており、制裁解除が想定通り進むか懸念が強まっている。対イラン投資の加速を決断する前に「トランプ外交の方向性を見極める必要がある」(貿易筋)と慎重な見方も出ている。(田辺裕晶、上原すみ子)

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。