--東欧5カ国のビール事業の買収額が約9000億円で、市場では割高との声も出ているが
「企業価値を算出すると、インベブによる米アンハイザー・ブッシュやSABミラーの買収額の方が割高だ。確かに高い買い物だが、私は大きな買い物をしたと思っている。投資家に説明できる上限額だ」
--ベトナム政府が国営ビール会社の株式売却を検討している
「サイゴンビール・アルコール飲料総公社については情報を入手して研究している。持続的な成長を目指しており、欧州の買収で終わりとは考えていない」
--17年度の税制改正大綱で、ビール類の酒税一本化が決まった
「積年のビール税改正に第一歩を踏み出した決断は評価したい。新ジャンルを飲む消費者も多く、期間が10年かかるのは仕方がない」
--キリンビールと北陸地方で、共同配送を始める。キリンはさらなる協調を求めているが
「シェアをとっても利益が上がらなければ、魅力のない市場になる。国内のビール市場の魅力を高め、拡大基調にするのが一番大切で競争と協調を明確にする必要がある。付加価値のところで競い合い、協調するところは積極的に協調したい」
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【プロフィル】小路明善
こうじ・あきよし 青山学院大法卒。1975年アサヒビール入社。アサヒ飲料専務取締役、アサヒビール社長などを経て、2016年3月から現職。長野県出身。