イオン、「朝活」拡大でスーパー再建 高齢者へ「コト消費」提案強化

2017.1.10 06:06

東京都江戸川区のイオン葛西店でインストラクターを手本に体操する高齢者
東京都江戸川区のイオン葛西店でインストラクターを手本に体操する高齢者【拡大】

 イオンが総合スーパー再建の一環で、早朝から体操や卓球、囲碁といった「朝活」を楽しめる店舗を、全国に広げる検討を進めている。同社は子育て世代を重視してきたが、60代半ば~70代半ばの元気な高齢者が多い地域では健康や長寿につながる「コト消費」の提案を強化していく。

 東京都江戸川区の古い団地やマンションが並ぶ一角で1982年から営業を続けるイオン葛西店がモデルだ。2016年12月9日から1階と4階の開店時間を1~2時間繰り上げ、午前7時にした。

 「毎朝集まるの」。まだ周囲が薄暗い時間に葛西店を訪れると、トレーニングウエア姿の70歳前後の女性3人がこう声を弾ませた。

 3人は7時15分から4階の広場で行われる体操などに参加するのが日課だ。無料開放の部屋で卓球をしたり、同じフロアに設けられた1周約180メートルのウオーキングコースを歩いたりすることもある。1時間ほど体を動かした後、館内のカフェなどで朝ご飯を食べる。

 葛西店では朝活後に1階で食料品を買って帰ることが多いとみて、独居や2人暮らしの高齢者が一度に食べきれる量の総菜や野菜を充実させた。電子マネー「WAON(ワオン)」などのデータを分析したところ、実際に午前10~12時に高齢者による「モノ消費」も伸びているという。

 流通業界では採算が悪化した総合スーパーを閉鎖する動きが相次いでいるが、イオンは一線を画している。葛西店は今後、高齢者向けに負荷を抑えた運動器具をそろえたスポーツジムなどを導入する。各地域では同様のリニューアルに適した店舗の選定を急ぐ。

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