LIXIL、ベネッセ…日本でプロ経営者が定着しないワケ 相次ぐ降板劇を読み解く (3/3ページ)

2017.1.21 16:02

記者会見するベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長(当時)=2016年5月11日、東京都中央区
記者会見するベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長(当時)=2016年5月11日、東京都中央区【拡大】

  • テニスの錦織圭選手(右)と握手するLIXILの藤森義明社長兼CEO(当時)=2015年11月26日、東京都内
  • サーチファーム・ジャパンの武元康明会長

 ヘッドハンターとして経営トップと頻繁に接しているだけに「日本には独自のスタンスがあることを、しっかりと考え直すことが必要。日本と西洋の仕組みの違いを学び、西洋追随型を『うまくいくはずがない』と理解している賢い経営者は少なくない」と指摘する。

 日本の上場会社の場合、外部から最高経営責任者(CEO)に就任する割合は3~4%と、世界平均(23%程度)に比べるとかなり低い。「逆に日本の強みとしてとらえるべきだ」とするが、一方で、こうした傾向は中小企業にも当てはまるとみられ、深刻な事態に発展する可能性もある。

 中小企業は後継者が存在しない事業承継という問題に直面している。武元氏もある企業の経営者から「子供に継がせたくない」との相談があり、次のトップ候補となる人材を紹介した。取締役で入社して着実に実績を積み上げていったが、最終的に「やっぱり株式は譲渡できない」となってしまい、後継者問題は宙に浮いている。

 事業承継はものづくりの技術を伝承していくためにも、克服しなければならない課題で、この点においてこそプロ経営者の活躍が期待される。(経済本部 伊藤俊祐)

■武元康明(たけもと・やすあき) 航空業界、大手商社系人材ビジネス会社を経てサーチファーム・ジャパンの設立に参画。2007年1月から社長。今年1月から現職。48歳。石川県出身。

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