日本の旅行業界は企画で勝負! 春節需要獲得のカギ握る「体験型」 (1/2ページ)

軽井沢プリンスホテルで3年目を迎える訪日客向けの餅つきアトラクション。家族連れなどに人気という
軽井沢プリンスホテルで3年目を迎える訪日客向けの餅つきアトラクション。家族連れなどに人気という【拡大】

 国内旅行業界では中国人客に広まる体験型などの「コト消費」対応を加速させている。「着地型」と呼ばれる国内ツアー強化のほか、業界内での連携も進む。春節休暇中の中国人観光客数は増加が見込まれるほか、旅行支出に占める宿泊や交通の割合も増加傾向で、業界への追い風となっている。

 「中国は沿岸部のリピーターと内陸部からの初来日客の組み合わせで、相当な伸びがありそう」。日本政府観光局の松山良一理事長は26日の会見で、春節期間中の訪日客数増加に自信を見せた上で、「完全に体験型に需要が移っている」と消費傾向を分析した。

 「体験メニューで差別化したい」。軽井沢プリンスホテル(長野県)は例年実施する餅つき以外にも、おとその試飲など伝統文化を楽しめるアトラクションを3倍に増やした。中国で年越しに食べる風習がある水餃子などの点心メニュー充実も図り、予約段階の稼働率は約85%と前年より7.5ポイント上昇した。