◆モバイルヘルス
スマートフォンやタブレット端末向けのコンテンツ配信を中心に事業展開するエムティーアイは2月から、健康管理アプリを活用した薬局支援サービスを始める。
同サービス「CARADA 薬局パッケージ」では、顧客の服薬情報や健康診断データ、食事内容などをクラウド上で一元化する。薬局には服薬情報を管理する「ファルモクラウド」を配置し、個人向け健康管理アプリ「CARADA」に記録・管理された歩数、体重、血圧、血糖値などのデータを、薬剤師がファルモクラウドから閲覧できる。
エムティーアイは同月から、保険調剤薬局などを展開する薬樹(神奈川県大和市)の協力を得て同サービスを試行し、6月から本格展開させたい考えだ。今後は、病院や健康保険組合、スポーツジムなどへの普及を目指す。薬樹の小森雄太社長は「お客さま一人一人に合った、より的確な健康サポートが実現できる」と意気込む。
エムティーアイは、携帯情報技術を活用した健康・医療サービス「モバイルヘルス」に注力。昨年3月には神奈川県のモデル事業として、CARADAを使って管理する健康データなどから個人ごとに目標を設定し、管理栄養士がチャットを通じて食事や生活の改善プランを提案していた。
神奈川県は同月、WHO(世界保健機関)やITU(国際電気通信連合)と連携し、モバイルヘルスに関するセミナーを実施するなど、公的機関の関心も高まりつつある。
昨年4月に始まった「かかりつけ薬剤師制度」では、顧客データの一元管理の手法が課題となっており、エムティーアイは解決策の一つになるとして期待している。