花粉商戦が本番 今年は「つけない」商品続々 メガネ、スプレー…多機能で訴求 (1/2ページ)

三陽商会が紳士服ブランド「プリングル1815」で初めて投入した花粉対策コート
三陽商会が紳士服ブランド「プリングル1815」で初めて投入した花粉対策コート【拡大】

 スギ花粉の飛散シーズンに突入するなか、関連商戦が本番を迎えている。花粉症は、国民の5人に1人以上がかかる「国民病」。患者数はいまなお増加傾向にあり、対策商品の裾野は広がり続ける一方だ。最近は患者の低年齢化も進んでおり、それに伴い子供向けの商品投入も目立っている。

 格安眼鏡チェーン「JINS」を展開するジェイアイエヌは1月26日、フレームのレンズ周辺部分に覆い(フード)をつけ、花粉の目への侵入を防ぐ眼鏡(度なしで3240円)を、11~15歳のジュニア向けに発売した。これまで大人向けと6~11歳児のキッズ向け商品はあったが、子供の3人に1人が花粉に苦しむなかで、「より顔に密着する商品を選んでもらえるよう、ラインアップの空白を埋めた」という。ベビー用品販売の赤ちゃん本舗(大阪市中央区)も今年、1~5、6歳までの子供向けに、花粉がつきにくいジャケット(2052円)を発売した。

 販売不振の衣料品で目立つのは、花粉対策を含む複数の機能を“同居”させ、訴求力を高めた商品だ。三陽商会が1月上旬に紳士服ブランド「プリングル1815」で初めて投入した花粉対策コート(6万372円)は、生地の表面に凹凸がなく、花粉が付着しにくい一方で、ストレッチ性や撥水(はっすい)性など7機能を備えた。紳士服大手のAOKIが1月28日に100店舗限定で発売したコート(3万1320円)は、「室内に花粉を持ち込まない」がコンセプト。付きにくいだけでなく、洗濯機で洗い落とすこともできる。

2013年ごろから急速に普及しているのが…