DMM.com(東京都渋谷区)は、3D(3次元)プリンターの技術・出力拠点「DMM.make3Dプリント 東京ファクトリー」(同港区)を開設した。3Dプリント出力サービスを手掛ける「アイジェット」を1月に完全子会社化し、同社本社を拠点にリニューアル。DMMは買収によって「3Dプリント事業規模は国内最大級」としており、「3Dトータルサービスプロバイダー」として一層の事業拡大を目指す。
3Dプリンターの出力拠点は、東京・秋葉原の「DMM.makeAKIBA」に次ぎ都内2番目。中小・ベンチャー企業に向けて、ものづくり分野のソリューションを提案する。
新拠点には、アクリル樹脂などの光硬化性樹脂からナイロン、石膏(せっこう)といった素材に対応する大型3Dプリンターを6台設置。3Dスキャニングスタジオでは、ものだけでなく人物なども複数のカメラで同時に100カット以上撮影し、その画像の合成データを基に3Dプリンターで造形物に仕上げる。
このほか専用のデータ製作拠点を設け、CAD(コンピューター支援設計)やゲーム、コンピューターグラフィックス(CG)などさまざまなフォーマットの3Dデータを3Dプリンターにあわせて調整する。これにより、外部からのデータの持ち込みにも対応する。
アイジェットの久米原勝社長は、「ものづくりに限らず、スタジオで撮影した人物の3Dデータを活用して、オリジナルのキャラクターを製作するサービスも手掛け、数年後には売り上げを倍増させたい」と話した。