■「仲介役」機能で営業エリア活性化
横浜信用金庫鶴ヶ峰支店の足木茂之支店長は、地域金融機関としての「仲介役」機能で、営業エリアの活性化にも努めている。
例えば、互いに近隣で営業していたもののこれまで面識のなかった、クリーニング業C社と産業廃棄物処理業D社をマッチング。経営者を引き合わせたところ、C社が委託料を払い廃棄していたハンガー用プラスチックが、D社の商材へ転用可能と判明、コスト削減と売り上げへの貢献で双方から喜ばれた。他にも、県外大手業者の大規模修繕費の見積もりで悩んでいたマンションオーナーの相談には、地場の防水業者を引き合わせて費用削減を実現。誠実な施工や工程の透明性などで防水業者がオーナーから評価され、こちらも双方から感謝されたという。
「融資につながらなかったとしても、売り上げ増加やコスト削減となれば取引先のためになります。お客さまも当金庫も支え合って成長していける環境を作れるよう、金融機関としてお手伝いできることは進んで実行していきたい」との姿勢だ。
こうした取り組みのもと、鶴ヶ峰支店は足木支店長の着任から1年半の間に33億円の貸し出し増加を実現。その内訳をプロパー貸し出しと保証協会付貸し出しの比率で見てみると、実行件数で7対3、貸出量で8対2となっており、圧倒的な「正攻法」で数字を伸ばしている。