デリバリーは、そばの出前に代表されるように、時間を問わず手軽に食事を済ませたいときに重宝する。しかし、銘店のプレミアムな味を再現した弁当の登場によって、新たな市場ニーズができつつある。それが働き方改革やハレの日の演出につながるのではと注目されている。
宅配出前の総合サイト「ぐるなびデリバリー」は、昨年10月から1500~5000円の高級弁当を宅配するサイト「ぐるなびデリバリーPremium」を新設し、サービスを提供している。ぐるなびデリバリーは従来の宅配ピザやすし、弁当、中華・ラーメンに加え、会議弁当や接待弁当、ハレの日のイベント利用の需要を見越し、高級弁当の取扱商品を一新し、ぐるなびデリバリーPremiumとして展開。ぐるなびの飲食店とのつながりを生かし、京都の料亭「下鴨茶寮」や、銀座の日本料理店「喰い切り ひら山」をはじめとした銘店の味を弁当にした商品をラインアップしている。現在、約450店舗、3000メニューを販売。利用者はぐるなび会員に限られ、最低注文価格1万円から利用でき、商品の発送は注文日の2日後となっている。
サービス開始から3カ月、どのような手応えがあったのだろう。ぐるなびデリバリーPremiumの営業担当である樋口義人さんに話を聞いたところ、「毎月30~50%の伸び率で順調に推移しています」と笑顔。企業では、秘書や人事・総務からの注文が多く、役員会議や新人研修の目的が多かったという。また、過度な夜の接待を自粛する業界から、気持ちを込めた手土産として高級弁当が利用されるケースも珍しくなかった。一般の人からは、七五三などハレの日の利用があった。