国内の自動車各社は得意技術を活用した環境対応車の開発を加速している。
スズキとの業務提携を検討するトヨタ自動車は、これまではハイブリッド車(HV)に傾注してきたが「次の本命は(家庭で充電できる)プラグインハイブリッド(PHV)」(内山田竹志会長)としてPHVの普及に全力を注ぐ考え。2月に発売した「プリウスPHV」を皮切りに順次、対応車種を拡大。2021年までに電動化技術に関わる研究者数を約3割増やして電動化対応を加速する。
日産自動車は昨年11月、エンジンで発電した電気で走行することで、燃費を大幅に向上させた新タイプのHVモデルを小型車「ノート」に追加した。同モデルの設定で、ノートは、昨年11月の車名別販売台数で、日産車として約30年ぶりのトップに立つなど販売も好調だ。
電動化に注力する動きが広がる中、独自の燃費向上技術「スカイアクティブ」を使ったディーゼルやガソリンエンジンの改善に力を入れるのがマツダだ。特にディーゼル車は窒素酸化物(NOx)の排出抑制技術で他社をリード。今年後半に北米でディーゼル車を投入する方針で、18年度までに燃費の3割向上を目指す。