レクサスのコンパクトセダン、2017年型IS200tFスポーツは、見かけ通りのものではないので要注意だ。最大の特徴であるフロントマスクとグリルは、実は3545ドル(約40万円)のFスポーツ専用オプションとなっている。この専用エクステリアなくして、ライバル車インフィニティ「Q50」、アキュラ「ILX」、キャデラック「ATS」との差別化は難しい。
外観以外に特徴なし
IS200tFスポーツがレクサスの最もスポーティーなモデルだとしたら、外観以外に特徴を見つけられないことが残念だ。パフォーマンスや技巧的な面で優れているわけでもなく、市場に並ぶ最上級のスポーツセダンとは比較にならない。しかし、通勤や子供の送迎用に中価格帯のラグジュアリーカーを望むなら、あるいはドイツ製以外の車を望み、ワイルドな顔付きの車を望むなら、この新型レクサスはぴったりだ。ベース価格は3万7825ドル。もちろん、Fスポーツパッケージは追加しよう。
昨年、レクサス「GS F」を試乗したときも同じ感想だった。もしこの車に特別感を求めたければ、さまざまなオプションを装備する必要がある。ラグジュアリーカーに求められるものは特別感だ。それを必要としないのであれば、フォード車で十分だろう。手頃な価格で仕事をこなしてくれるはずだ。