【講師のホンネ】精いっぱい生きなきゃ 大谷由里子 (1/2ページ)

2017.3.1 05:00

 訃報のはがきが届いた。差出人は、友人の奥さん。何となく嫌な予感。

 亡くなったのは、大学時代の友人だった。55歳。彼とは、テニスサークルの仲間だった。みんなで旅行したり、麻雀したりと、よく一緒に遊んでいた。当時、高校生だった弟は、家庭教師を彼に頼んでいた。そんな彼は京都大学を出て、大手銀行に就職。取引先の女性といち早く結婚した。みんながうらやむような人生に見えた。

 それから間もなく、バブルがはじけた。彼のいた銀行は合併に次ぐ合併。10年ほど前に会ったときには「40歳過ぎても仕事は増えるけど、部下も少なくて、モノも頼めない」と少し元気がなかった。

 先日、彼の訃報を知り、改めて仲間で集まった。30年前、一緒に遊んだ仲間たち。あの時、私たちは未来に限りない希望を抱いていた。夢を語っていた。可能性は無限だと感じていた。仲間と語り合っていると、その頃を思いだす。不思議なもので、1週間前のことでも忘れているのに、学生時代のことは次から次に思いだすことができる。

 「これから何ができるのだろうか」「私たちは、まだ生きているんだもんね」「そういえば僕たちも、日々に追われているなぁ」「このまま人生、終わりたくないよ」「あいつ、何をやりたかったんだろう…」そんな話になって、あることに気づいた。学生時代のようにやりたい未来、なりたい未来がポンポン出てこない。未来を語ろうとしても政治や経済、世相の話になる。

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