百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングス(HD)は7日、大西洋社長(61)が退任し、後任に杉江俊彦取締役専務執行役員(56)が昇格する人事を発表した。4月1日付。国内消費者の百貨店離れや中国人訪日客による“爆買い”が鈍化するなか、経営陣の若返りを図り構造改革に取り組む。同日開いた取締役会で決めた。
三越出身の石塚邦雄会長(67)も、6月下旬開催予定の株主総会後に退任する予定。
杉江氏は伊勢丹出身。営業や経営戦略部門など幅広い領域を担当し、平成24年6月に当時51歳の若さで取締役に抜擢された。伊勢丹出身の大西氏は24年に社長に就き、多角化や不採算店舗の閉鎖などを進めてきたが、業績は競合他社に比べ見劣りしていた。
杉江俊彦氏(すぎえ・としひこ)慶大法卒。昭和58年伊勢丹入社。平成24年三越伊勢丹HD取締役などを経て、28年4月から現職。東京都出身。