【高論卓説】東日本大震災6年 復興に向け関与し続ける意識が重要 (1/3ページ)

2017.3.13 05:00

 未曽有の災害となった東日本大震災から6年が経過した。私は、震災の4カ月前の2010年11月12日付で経済産業省を辞職し、土日を挟んで15日に青山社中を設立した。後任は、私同様、インフラ輸出を促進する政策の立案・実施に励んでいたが、震災後は、当時、経産省の一部であった原子力安全・保安院に駆り出され、ほぼ毎晩泊まり込みで原発事故対応にあたっていたと聞く。

 その他、私の部下だった者は、急遽(きゅうきょ)、資源エネルギー庁に駆り出されて計画停電対策をするなど、省内中で、戦時下のように「前線」(上記の保安院やエネ庁)に人材をシフトしていたそうだ。あと半年早く震災が起こっていたら、私も恐らく、「戦友」を見捨てて「戦線」を離脱することができず、いまだに役所にいたかもしれない、と時々考える。人生はつくづく不思議だ。

 6日に、ありがたくも当時、私の辞職を引き留めようと、公式面談とは別に3度も飲みに連れ出してくれた人事企画官(Iさん)と、久々に酒席をご一緒し、意見交換をした。Iさんは、当時、「朝比奈君が言う『日本を活性化するために新しい会社を創る』という考え自体は100%支持する。でも、今のインフラ輸出促進はとても大切な仕事だし、起業は少し後で良いんじゃないか」という議論を展開した。「インフラの輸出促進」が「震災対応」だったら今も辞めていなかったであろう。そんな気持ちもあり、組織を離れた今も、勝手に、経産省に心を少し留めながら生きている。

 そんなIさんは、震災当時、人事企画官として、省内の優秀な若者を次々と「前線」に送らねばならない立場となった。経産省全体が国民から見て「戦犯」扱いされる中、見方によっては報われない戦いに多くの若手を送り出し、とてつもない残業をさせたり、ひどい時には精神疾患などに陥らせたりせざるを得なかった。耐え難い労苦だったと思う。

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