DVDレンタルや書籍販売の「TSUTAYA(ツタヤ)」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が、雑誌や書籍を幅広く発行する徳間書店を買収する方針を固めたことが14日、分かった。
CCCは子会社を通じて徳間書店に議決権ベースで約15%出資しているが、出資比率を約96%まで引き上げる方向で調整している。顧客との接点があるツタヤと連携し、出版やコンテンツ事業を強化する狙い。子会社はカルチュア・エンタテインメントで、書籍や雑誌の出版のほか、映画や音楽のソフトの企画、製作などを手掛けている。
徳間書店は、男性向けの「週刊アサヒ芸能」からスタジオジブリが監修した児童向けの書籍まで、幅広いジャンルを扱っている。
CCCは近年、子会社を通じるなどして、美術系の出版社を買収するといった出版事業の拡大を進めてきた。アニメ専門誌「アニメージュ」など知名度の高い雑誌を発行する徳間書店のコンテンツを取り込み、一段の成長を目指す。魅力的な書籍が豊富になれば、カフェを併設した自社の「滞在型」の書店で来客を増やす効果もありそうだ。