日生、超低金利受け新4カ年中計 成長分野に1.5兆円投融資

 日本生命保険は17日、現行の中期経営計画を1年前倒しで切り替え、2017年度から4カ年の新中計を策定したと発表した。現中計で掲げる経営目標の多くを今年度中に達成する見通しとなったことに加え、日銀のマイナス金利政策で運用環境が厳しくなっていることから機動的に計画を見直す。

 新中計では、契約者数を1400万人(昨年末時点で1174万人)、国内の保有年換算保険料の成長率8%、グループ事業で稼ぐ最終利益700億円(16年度は300億円超の見通し)などの目標を掲げた。いずれも20年度末までの達成を目指す。

 運用戦略については、インフラ関連などの成長分野に総額1.5兆円を投融資する。現計画の3カ年で目指してきた8000億円から2倍近い水準を目指す。このうち環境保全や社会貢献、企業統治につながる投資先を選ぶ「ESG投資」について2000億円を積み増す。このほか、商品戦略では超低金利環境でも運用ニーズに応える保険商品などの開発に力を入れる。