トヨタ自動車グループのトヨタ車体(愛知県刈谷市)は21日、三重県いなべ市のいなべ工場で発生した火災を受け、生産ラインを一部停止した。被害状況の確認を進めているが、再開のめどは立っていない。製造するミニバンなどの出荷が滞る恐れが出ている。
いなべ署と桑名市消防本部は同日、実況見分し出火原因などを調べた。火災があった第2工場棟4階は普段は無人で、車のボディーの塗装を熱風で乾かす設備がある。消防によると、この設備が激しく燃えていることが分かった。
トヨタ車体は、塗装作業とその後工程である車体の組み立て作業を停止した。消防法に基づく第2工場棟の使用停止命令は解除された。
いなべ工場ではトヨタが主力とする高級ミニバン「アルファード」と「ヴェルファイア」、ワゴン車「ハイエース」の3車種を製造し、生産能力は年間約20万台。アルファードとヴェルファイアは国内向けが中心で、中国などでも販売する。