【現場の風】グリー　得意のロールプレーイングで優位に (1/2ページ)

　■グリー取締役・荒木英士さん（３４）

　－－従来型携帯電話向けで大ヒットしたゲーム「釣り★スタ」の提供開始から１０年がたった

　「２００５年頃、当時の統計をみて、インターネットをパソコンではなく携帯でする人の増加傾向が顕著なのに気づいた。そこでモバイル向けに舵を切り、釣り★スタが生まれた。１０年も続くゲームはそうはない。運営する中で、常に変わり続けたことが奏功した」

　－－従来型携帯とスマートフォンで利用者に変化は

　「１０年以上前は、ゲームを遊ぶには本体数万円のゲーム機が必要だった。モバイルゲームの登場で、ゲームユーザーは大幅に増えた。また、皆がゲームに慣れ、以前は遊べなかったような少し複雑なゲームも遊べるようになっている」

　－－競争を含めた市場環境は

　「競争は間違いなく激しくなっている。（スマートフォンの普及で）プラットホームが共通化し、欧米やアジアなどの海外の会社が国内市場に進出しやすくなった。ネット系からだけではなく、コンソール（ゲーム機）向けのゲーム会社も入ってきている」

　－－グリーの強みと、現在の開発態勢は

　「モバイルでおもしろいゲームをつくろうとずっとやってきたので、経験やノウハウを持っている。ここ１、２年は、開発するゲームの領域を自分たちが得意とするロールプレーイングゲーム（主人公が役割を果たしながら成長していくゲーム）に絞った。このジャンルに集中し、優位性を出していきたい」