□ワールドホールディングス会長兼社長・伊井田栄吉さん(60)
--中期経営計画の最終年度だった2016年12月期は
「売上高943億円(目標1000億円)、営業利益74億円(同50億円)となり7期連続の増収、6期連続の増益を達成し過去最高を更新できた。売上高は目標達成も可能だったが、利益優先で取り組み、株主配当を前期比29.6円増やし75.3円に引き上げた。17年12月期は売上高1238億円、営業利益62億円と増収減益を想定している」
--今期から新しい5カ年の中計が始まった
「利益より売り上げ拡大を優先する。前期までに取り組んできた事業基盤強化で稼ぐ力がついた。中計の前半は中核事業を中心に適正規模による最適利益を追求。後半は新たなビジネス領域を開拓する。売上高目標2000億円のうち既存事業の積み上げで1700億~1800億円、残り200億~300億円は企業買収などで新しい事業のタネを買って育てる。専門チームが案件探しに動いている。営業利益は100億円を目指す」
--主力の人材・教育ビジネスは
「業績は順調で、需要もある。人材はこつこつと育ててきたが、人手不足で採用は苦戦している。メーカーなど派遣先は大手志向なので、派遣ビジネスを手がける傘下のワールドインテックに声をかけてくれる。ブランド力が強みになっており、われわれに追い風だ。不動産ビジネスはリノベーション事業を強化する。前期の410戸から5年後には年1500戸の供給を適正規模とするまで拡大。札幌、仙台、福岡の地方大都市を押さえる」