【キッズデザイン新時代】フレーベル館 子育て支援施設運営で事業強化 (1/2ページ)

2017.3.27 05:00

キンダープラッツの滑り台やボールプールで遊ぶ子供たち=横浜市港北区のトレッサ横浜
キンダープラッツの滑り台やボールプールで遊ぶ子供たち=横浜市港北区のトレッサ横浜【拡大】

 ■保護者と教育現場のニーズ把握

 今年創業110周年を迎えたフレーベル館(東京都文京区)は、「キンダーブック」や「アンパンマン」といった絵本、児童図書「ウォーリーをさがせ!」など、一般になじみ深い書籍を発刊している。キッズデザイン賞の常連でもあり、第1回から10回まで連続受賞している。作品も玩具や家具・インテリア、環境教育など多岐にわたり、これまでの実績をもとに、新たな事業領域の強化に乗り出した。それは子育て支援施設だ。

 ◆絵本で視力検査

 同社の作品で受賞対象となったのは30作品を超えている。2015年度の第9回では「3歳からの『たべたのだあれ?』視力検査キット」で、優秀賞「経済産業大臣賞」を受賞した。

 幼児期に視力不良を発見することは、保育現場での重要課題の一つ。しかし、これまでの視力検査では、子供たちが検査の趣旨を理解できないため手間がかかっていた。

 このキットでは、ドーナツに見立てた絵本でクイズを楽しみながら視力検査を受けられるようにした。結果として、検査可能率を97.9%まで引き上げ、時間も1人平均20秒に短縮させることに成功。現場の課題を克服したことで、優秀賞に輝いた。

 同社は、こうした用品類や保育遊具を幼稚園や保育園向けに販売することを主力業務としている。また、幼稚園で使用されるロッカーやいすの設計も行うほか、園舎の設計受注にも力を入れている。その実績は100件近くに上り、最近は自社設計も増えてきた。

 一連の事業を強化するためには、子供や保護者、教育現場の間で必要とされるものを十分に把握して、より高度な提案につなげていくことが重要だ。その意味で、子供たちが思う存分遊べる安心・安全空間と、地域社会のコミュニケーションの場を両立した子育て支援施設は、新たなキッズデザイン戦略の主役になっていくとみられる。

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