「宇宙大好き」サラリーマンやOL、学生らが小型衛星開発、打ち上げを目指す (1/2ページ)

衛星を自撮りするというミッションを課したリーマンサット・プロジェクト1号機の模型
衛星を自撮りするというミッションを課したリーマンサット・プロジェクト1号機の模型【拡大】

  • ものづくりに詳しくない人でも参加できるリーマンサット・プロジェクトの例会=東京都内

 ■18年にも打ち上げ

 宇宙が大好きで憧れを抱くサラリーマンやOL、学生らが集まって、小型の人工衛星を開発し、打ち上げを目指す動きが始まった。その名も「リーマンサット・プロジェクト」。既に試作機と1号機の開発が進んでおり、早ければ2018年中の打ち上げを目指す。これまで高価で遠い存在だった宇宙が、資金調達手段の多様化もあって、一気に身近な存在になった。

 「14年5月、宇宙が大好きな3人の男が、東京・新橋の居酒屋で飲みながら『僕らでも宇宙開発をやりたいよね』と話したのが始まりだった」と、プロジェクトで広報を担当する菅田朋樹氏は話す。

 東京大学中須賀研究室が03年、体積10立方センチの超小型人工衛星「キューブサット」を打ち上げた実績があることから、小型衛星なら可能性があると判断。14年11月、ものづくりの総合見本市でプロジェクトに関するチラシ500枚作成して来場者に配布し、翌年1月の発会式には約40人が集まった。

 現在は2機種の開発に取り組む。18年中の打ち上げを目指す「0号機」は電源や通信の機能が正常に動作するかを調べるために製作する。その知見を生かし、19年中に打ち上げ予定の1号機では衛星本体からアームを伸ばして、本体を自撮りするというミッションを設定。姿勢制御や通信など関連技術の開発にも取り組む。

「あちこちで衛星開発の動きが進めば、宇宙はさらに身近な世界になる」