【高論卓説】ビッグデータは保護されるか (2/2ページ)

2017.4.3 05:00


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 唯一考えられるのは、企業が保有する営業秘密の不正取得などを規制する不正競争防止法だ。同法は財産権を発生させる法律ではなく、同法による保護を受けるには秘密に管理されているなど一定の要件が必要になる。財産権の対象とはならないため、データを不正利用されても、法的に追及できない場合がある。

 また、企業間でこういったデータについてライセンスなど契約の対象としている場合もあるが、財産権として保護されているわけではないので、「ビッグデータAの権利は、Xに帰属する」などと規定しても、法的に正しいわけではない。

 裁判になった場合、思わぬ判決が下される可能性もある。契約では、対象となるデータを正確に特定し、何をしたら契約違反となるのか厳密に規定しておかなければ、契約上の義務違反に問えないこともありうる。

 政府も、このような状況に手をこまねいているわけではなく、「新たな情報財検討委員会」を立ち上げ、ビッグデータの保護に乗り出している。今後の動向に着目したい。

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【プロフィル】溝田宗司

 みぞた・そうじ 弁護士・弁理士。阪大法科大学院修了。2002年日立製作所入社。知的財産部で知財業務全般に従事。11年に内田・鮫島法律事務所に入所し、数多くの知財訴訟を担当した。17年1月、溝田・関法律事務所を設立。知財関係のコラム・論文を多数執筆している。40歳。大阪府出身。

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