東電新体制、前途多難の船出 経営陣会見 スピード改革を強調

 東京電力ホールディングス(HD)は3日、新会長に内定した日立製作所の川村隆名誉会長ら新旧経営陣がそろって東京都内で記者会見した。川村氏は「東電が抱える困難な課題は一個人の能力では解決できない」とし、会計や国際経営など専門家を集めた社内外の取締役によるチームを作ることで、「経営を監督・指導・助言する立場として責任を果たしたい」と決意を語った。

 川村氏は、約22兆円に倍増する見通しとなった福島第1原発事故の対応費用を工面するには「経済事業の発展が不可欠」と指摘。中部電力と完全統合する方針で基本合意した火力発電部門を先例に、原子力や送配電部門でも再編統合を進めることなどで“稼ぐ力”を強化する考えを示した。

 一方、新体制では新社長になる小売り部門トップの小早川智明取締役を含め、経営の実務を担う執行役13人中11人が40~50代と大幅な若返りを図った。小早川氏は陣容について「これまで以上にスピード感をもって改革を進められる人材がそろった」と説明。今月始まった都市ガス市場の全面自由化などエネルギーの垣根を越えた競争が激化する中、経営改革を加速する考えを強調した。