■早めの情報キャッチで見込み先確保
「以前は決算書の数字を根拠に、保証協会付きで対応したいと相談してくることも多かったのですが、最近は『この会社はこういう強みがあるからプロパー融資で対応したい』という相談が増えてきました。強みを見いだし、将来性を評価して企業を支援したいと考えられるようになった点は、本当に成長したところだと思います」
京葉銀行柏支店では秋葉洋平次長の指導の結果、従来は財務面中心だった部下からの相談にも変化が表れる。現場の写真や製品の詳細、最近の業界動向という定性面を加味して前向きな相談を寄せるようになった。
秋葉氏は次長となってマネジメント業務が増えたが、自身の融資推進のペースは一切鈍っていない。マネジメントと両立できるポイントは独自の業務サイクルにあるという。
前月末のうちに翌月開拓できそうな先、実行できそうな融資の金額に見当をつけておく。月が変わったら早い段階で見込み先の案件を具体化し、必要書類をそろえる。これなら月の半ばには稟議(りんぎ)を書き終えられ、あとは決裁を待つだけ。そして月末は翌月の準備をしながら、部下からの急な相談にも対応できるようスケジュールを空けておくという具合だ。