15年には前二輪の技術を展開した850ccの試作車を公開。20年までに同水準の大型スポーツ車を投入し、バイク生活を再開するリターンライダーらの需要を取り込みたい考えだ。
ヤマハ発が前二輪の普及を目指すのは国内市場の縮小が続いているためだ。日本自動車工業会によると、国内の二輪車販売は1982年に326万9872台の過去最多を記録したが、2016年は37万2891台と約9割減少。安全で手軽な電気自転車や軽自動車に需要が移行しているとみられ、ヤマハ発は前二輪バイクを普及して市場回復につなげる狙いだ。
前二輪バイクの設計グループを率いた高野和久グループリーダーは「バイクへの苦手意識を払拭し、市場を広げたい」と話した。