サッポロビールは11日、税率の低い第3のビールから、国税庁の指摘を受け発泡酒に変更した「極ゼロ」に関して、自主納付した酒税115億円の返還を求め、国を相手取り東京地裁に提訴したと発表した。
サッポロは極ゼロを2013年6月に第3のビールとして発売。だが、国税庁の指摘を受けたことで、14年7月に製法を見直し発泡酒として再発売した。
サッポロは旧商品を販売していた期間の酒税を自主納付したが、その後、「第3のビールに該当する」と結論付け、15年に判断の見直しを求める更正請求をした。だが、国税当局はこれを棄却。サッポロは請求を退けたことを不服とし、取り消しを求め提訴した。
ビール類の酒税は3段階に分かれており、ビールの税額は350ミリリットル当たり77円、発泡酒は同46.99円、第3のビールは同28円。ただ、複雑で分かりにくいことなどから、26年までに段階的に税率が統一されることが決まっている。