--そのうち、ラーメンはどれぐらいの割合だと思いますか
「ごく一部ですね。でも、他のルートもあると思っています。アメリカのスーパーに並んでいる、安くて、健康に良くない粗悪な即席ラーメンに、素材の味を生かした健康的なミールキットが取って代わるかもしれません。ラーメン店に麺やスープを卸すという事業も考えられます。今、アメリカには1万2000軒ほどラーメン店があり、その数は毎年17.5%ずつ増えています」
--B2Cの販売に加えて、B2Bも計画している
「実は、もともとはアメリカのラーメン店に卸すことを考えていたんです。しかし、どこのオーナーも『スープの味が良いのは認めるが、売れることを証明してくれなくちゃ』と言ったんです。それで、今のところは消費者向けの事業に集中しようと決めました。お客さんの反応が分かれば、よりアメリカ人の口に合うようにレシピを微調整することができます。市場に私たちの製品が受け入れられると証明できます」
--実際にどんな反応があり、どのような味の調整が必要になりましたか
「サンフランシスコには多種多様な人が住んでいるので、人々の味覚やラーメンの好みも人それぞれで幅が広いです。中華の塩味のしっかりしたスープが好きな人も多いので、少し醤油(しょうゆ)または味噌(みそ)を加えたりしました。それから、アメリカ人はピリ辛のラーメンを好む傾向にあります。スリラチャのような唐辛子ソースを付けてくれという意見をたくさんもらいました」