◆創業初期に資金
こうしたステージに立てるベンチャーを育てようとするビジネスも活発だ。
創業初期のベンチャーを、経営コンサルティングと資金供給によって支援するのは、INDEEJapan(インディージャパン、同中央区)。事業革新を阻む要素を取り除く手法を企業に提案し、新規事業の実現可能性を評価する事業を手がけてきた。そのノウハウを生かし、「アーリー(創業初期)」のベンチャー支援に乗り出した。「淘汰(とうた)されたベンチャーのなかにはわずか数百万円の資金があれば、というケースも少なくない」(津嶋辰郎マネージングディレクター)といい、支援ビジネスの力は大きい。
ベンチャーへの資金供給や事業支援をめぐっては、これまで主にベンチャーキャピタル(VC)が中心だった。ただVCが扱うのは主に「ミドル(成長期)」から「レーター(株式公開前)」の段階のものが大半。アーリー向けのサービスは「手間がかかる割には利益が出にくい」(金融関係者)ため、一般的ではなかった。
技術革新やライフスタイルの多様化などで、多くの企業にビジネスモデルの転換が迫られているが、肥大化した組織で新事業を立ち上げるのは至難の業だ。一方、ベンチャーは小回りが利くものの、独自開発の技術、独創的なアイデアを生かした商品やサービスを実験できる場がない。両者をマッチングするサービスは、さらに広がりそうだ。