ファンも離れ… かっぱ寿司買収でピンチ、外食大手コロワイドのおごりによる誤算 (6/6ページ)

2017.4.23 13:02

 かっぱ寿司は3代目社長の大野健一氏の下で、「かっぱの改新」を進めている。「商品力の強化」を前面に打ち出し、100円寿司にとどまらないグルメ志向の寿司を投入。「安かろう、まずかろう」のイメージを刷新しようとしている。

 コロワイドはこれまでM&A戦略による事業再生モデルで、大きく成功してきた。M&A戦略もチェーンストア理論と同じで、成功の連鎖が成長の原動力になるが、社運をかけたかっぱ寿司の再生ではまだ先行きが不透明である。ちなみにコロワイドの借入金は860億円、自己資本比率は16%と落ち込んでいる。

 コロワイドはここに来てかっぱ寿司という“お荷物企業”を抱えて苦戦が続く可能性が出てきた。ただし、17年2月のかっぱ寿司全店の売上高は、前年対比で100%を少し超えた。これが続くかどうか--。今期(18年3月期)も赤字を出すようだと、かっぱ寿司の4度目の売却が現実化するだろう。コロワイドにとって正念場である。

■著者プロフィール

中村芳平(なかむら・よしへい)

1947年3月9日、群馬県四万温泉生まれ。1971年、早稲田大学第一文学部卒業。流通業界勤務などを経て、日本エディタースクールの文章教室で評論家・大隈秀夫氏に学ぶ。大隈氏の紹介で、32歳で「週刊サンケイ」の契約記者に。この時代に「雑誌財界」出身の経営評論家・梶原一明氏のグループに所属。1年後フリーに。現在、「日刊ゲンダイ」の「語り部の経営者たち」にレギュラー執筆、ネット媒体「東洋経済オンライン」に寄稿、「フードスタジアム」に「新・外食ウォーズ」を連載している。

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