中古品をはじめとしたさまざまな商品を個人間で売買するインターネットのサービス上で、1万円札などの現金が相次いで商品として出品されていることが24日、関係者への取材で分かった。急に現金が必要になったもののキャッシングサービスなどを利用できない人が、クレジットカードで決済することにより現金を手にしているとみられ、事実上の借金の手段になっている可能性があるという。
フリーマーケット(フリマ)アプリ「メルカリ」では、先週後半から「福沢諭吉 旧一万円札」などとして現行の紙幣や貨幣が額面以上の価格で出品され、実際に売買されていたことが判明。運営事業者は、マネーロンダリング(資金洗浄)に利用されている可能性もあるなどとして、22日から現行紙幣や貨幣の売買を例外なく禁止した。
オークションサイト「ヤフオク」を運営するヤフーも24日、紙幣の番号が珍しいものなどコレクション価値の高い紙幣などを除いて売買を原則禁止する方針を発表。出品された商品の削除を始めた。楽天のフリマアプリ「ラクマ」「フリル」は、現行紙幣などの取引を禁止している。
金融庁は「貸金業法に違反する可能性もある」として注視していくという。