■創業100年迎えた新たな課題に
2013年5月8日、米インディアナ州の富士重工業(現SUBARU、スバル)米国工場。16年の小型車「インプレッサ」の生産開始を発表する式典に、当時の州知事、マイク・ペンスの姿があった。富士重が「生産に向け約4億ドル(約440億円)を投資し、900人の新規雇用を創出する」と発表すると、ペンスは笑顔で応じたという。
供給制約は解消
工場の副社長を務める森川幸治は「州として失業者の職業訓練を支援するなど雇用対策に積極的に取り組んでいた」と振り返る。ペンスは今年1月に発足したトランプ米政権の副大統領に就任、日米経済対話の責任者として雇用創出や投資に協力を再び呼び掛ける。
スバルの米工場は日系メーカーの現地生産拡大を象徴している。1987年にいすゞ自動車と合弁でインディアナ州に進出し、89年には旗艦セダン「レガシィ」の量産を開始。2002年にエンジンの組立工場も稼働し、翌03年にはスバルの単独出資になった。