IHI、海洋構造物事業から撤退 LNG船用タンクなど

海洋構造物の生産から撤退するIHIの愛知工場=愛知県知多市
海洋構造物の生産から撤退するIHIの愛知工場=愛知県知多市【拡大】

 IHIは25日、不振が続く海洋構造物事業から撤退すると発表した。愛知工場(愛知県知多市)で行っている液化天然ガス(LNG)船用タンクなどの生産を来年2月までに終える。工事遅れによる損失が膨らんだほか、エネルギー分野の船舶需要の回復が見込めないことから撤退を決めた。

 愛知工場は現在、SPBタンクと呼ぶLNG船用アルミタンクや、洋上でLNGを生産・貯蔵する設備を生産しているが、引き渡しを終え次第、生産を停止する。400人強いる従業員は、他の事業部門などに配置転換する方針。跡地の活用法は今後詰める。

 生産停止に伴い、99億円の関連損失を計上する。ただ、民間向け航空エンジンなどの採算が改善したほか、販売管理費を削減したことから、17年3月期の連結最終損益見通しは従来予想のゼロから50億円の黒字に上方修正した。売上高は1兆4900億円と100億円引き下げた。

 同社の海洋構造物事業をめぐっては、シンガポール向け海洋掘削船の船体などで工事が遅れて追加コストが発生し、業績の悪化要因となっていた。このため撤退を含め「あらゆる可能性を検討していく」(満岡次郎社長)としていた。

 造船事業は01年にJFEホールディングスと発足させ、IHIが約46%を出資するジャパンマリンユナイテッドが引き続き行う。