トヨタ自動車の豊田章男社長(納冨康撮影)【拡大】
トヨタ自動車は27日、2016年度のグループ世界販売台数が前年度比1.6%増の1025万1000台だったと発表した。年度ベースでの過去最高を更新したが、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)に僅差ながら及ばず、2年ぶりに逆転を許した。一方、日本の自動車8社が同日発表した16年度の海外生産台数は全体で前年度比5.8%増の1911万5573台となり、三菱自動車を除く7社が過去最高を更新した。
VWの16年度のグループ世界販売台数は、中国の好調が寄与し3.5%増の1029万9000台だった。一方、トヨタはアジアや欧州での販売を伸ばしたが、主力の北米でセダンの販売が伸び悩んだことが響いた。VWのグループ世界販売は16年暦年(1~12月)に続き、トヨタを上回り、世界首位になったとみられる。
一方、日本の自動車8社の16年度の国内生産は2.5%増の887万6815台で3年ぶりにプラスとなった。前年度割れとなったマツダ、三菱自を除く各社で国内生産が増えた。
輸出は8社で2.4%増の436万4711台。ホンダは欧州向けの小型車「フィット」(欧州名ジャズ)を日本からの輸出に切り替えて34.5%伸びた。
8社の3月単月の国内生産は、前年同月比5.2%増の88万4527台と、5カ月連続のプラスだった。